古代ギリシャの政治と文化<時代背景>(幸福の科学的音楽論の試み③)

  • 2020年7月26日
  • 2020年8月2日
  • 音楽
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今日は、古代ギリシャの時代背景について

探究してみたいと思う。

このシリーズで探究したいことは、

エル・カンターレの歴史観に基づく

光の天使としての音楽家の生涯、

創作物としての楽曲、

そしてその音楽がもたらした影響力である。

その意味では、音楽というものを語るうえで、

その音楽の楽曲のみを聴いて語ることは、

その音楽を味わうための半分ほどしか

本当は味わっていないのではないだろうか、

という思いが湧き上がってくる。

例えば、アメリカの戦後、

ベトナム戦争が行われていた時期だからこそ

ヒッピーカルチャーや反戦ソングが生まれたように、

音楽を語るうえでその曲が創られた

時代背景を知ることは、

なぜその時代にその音楽が創られたのかを

知ることにつながる。

というわけで今回は、音楽というよりも

古代ギリシャの歴史の概略という形になるが、

時代背景を探究してみたい。

 

1.楽器は神からの贈り物

 

前回、古代ギリシャとヘルメスということで

ヘルメスについて語ったが、

ヘルメスはギリシャ神話では

リュラ―という楽器を発明した神として知られている。

・ギリシア神話によると、リュラーを発明したのは若き神ヘルメースである。彼は大亀の甲羅 (khelus) を動物の皮革とアンテロープで覆った。

このギリシャ神話について、

『愛は風の如く』第3巻では

一つの物語が説かれている。

ヘルメスは、金色の亀の甲羅の左右両側に九つの穴をあけ、そこに牛の腸の筋で弦を張り、竪琴をつくったのでした。その亀の竪琴で、ポロンポロンと、美しい音楽を奏でているのです。(中略)

私は、オフェアリス様から言われた第二の申しつけを守るために、今日、遠くの島まで行ってきたのだ。不思議なことに、イルカたちが私の水先案内をしてくれて、島まで連れて行ってくれた。そこには黄金の亀がいて、私にこう語ったのだ。私はその亀の心が読めたのだ。亀は、『この金色の甲羅をあなた様にさしあげますから、どうか、みごとな竪琴をおつくりください。私の甲羅の左右に九つの穴をあけ、そこに弦を張れば、みごとな音が出るでしょう。それを神よりの贈り物としてください』と、みずから申し出て、そして不思議なことに、自分の命を絶ったのだ。そこで、夕刻までかかって、私はこの竪琴をつくっていたのだ。

引用:『愛は風の如く』第3巻

 

ここでは、リラという竪琴は、

オフェアリス神という神からの贈り物として

描かれていた。

考えてみれば、

楽器の発明というのは、

音楽の歴史を大きく変えるものであり、

神からの贈り物と言っても過言ではない

といえるだろう。

 

2.古代ギリシャの歴史と賢人ソロン

 

まず、古代ギリシャの歴史について

分かりやすい解説動画があるのでご覧いただきたい。

ここでいうクレタ文明とは、

エル・カンターレの歴史観

(『愛から祈りへ』第4章)によれば、

四千三百年前、ヘルメスが創った繁栄から

生まれた文明であると言われている。

 

そして三千七百年ほど前のギリシャにゼウスが生まれ、

ヘルメスの法が下火になったときに

その法を継承したと説かれている。

 

さらに時間がある方は

次の世界史動画をご覧いただきたい。

(※時間のない方は飛ばしてください)

なかなか受験生でもなければ、

世界史の授業として

このような内容を観ることも

少ないだろうが、

私はこの動画を観て改めて発見と感動があった。

それは、賢人ソロンという方は

『黄金の法』のなかでは聖徳太子としてその後転生し、

リンカーンとして生まれ変わったと言われているが、

この賢人ソロンは、

借金等「ホロイ”horoi”」に象徴される

契約を履行できず、

奴隷化されていた全てのアテナイ人の解放

を行ったということだ。

賢人ソロンが奴隷化されたアテナイ人を解放し、

リンカーンが奴隷解放宣言を行ったことは

非常に興味深い。

 

3.古代ギリシャの政治とハンナ・アーレントの理想

 

では、古代ギリシャのポリスの

代表格であったアテナイは、

どのような政治を行っていたのだろうか。

世界史動画でも語られていたが、直接民主制として、

一定年齢以上の成人男性が

多数決で決める民主制がとられていた。

そして、「自由の創設」を目指した

哲学者ハンナ・アーレントが

古代ギリシャのアテナイを理想としたように、

男性のみという限定はあるが、

政治参加の自由という「自由」があった。

〝理想的な社会とは、古代ギリシャのポリス(都市国家)のような、異質な者同士が公的空間で議論や意見交換ができるもの。たった1種類の考えの人たちだけが社会を染めると、そうでない人間を粛清してしまう。そして、それこそが全体主義の本質である”などと書かれた、批判的でネガティブなものでした。

さらにアーレントは1958年、『人間の条件』を発表。古代ギリシャ・アテネの民主共和制をモデルに、人間には「活動」「仕事」「労働」があるとし、「活動がいちばんいいアクションで、生活にどれだけ活動と仕事を取り入れられるかが大事である」というポジティブな内容でした。

引用:Are you happy? ハンナ・アーレントー世界への愛を探求し、人間の自由と公共性を追い求めた大哲学者

そして、デルフォイの信託に見られるように、

ギリシャの神々への「信仰」があった。

ゆえに、古代ギリシャのアテナイは、

「自由」「民主」「信仰」が揃った

都市国家であったのだ。

 

4.古代ギリシャの文化・音楽

 

では次に、文化について概略を語ってみたい。

古代にも、洗練された音楽を作り、楽しんでいた人たちは大勢いたということだが、その中でも音楽に関して特に進んでいたのは、古代ギリシャの人たちである。他よりも頭一つ抜け出ていたと言ってもいい。現代人を除けば、人類の歴史の中で、古代ギリシャ人ほど、音楽を大切にし、音楽を楽しんだ人たちはいないだろう。彼らは音楽を聖なるものとして崇めていたともいえる。彼らの文化は、紀元前八〇〇年ごろからローマ帝国に吸収されるまでの何百年にもわたり、南東ヨーロッパから近東に至るまでの地域を支配した。英語の「ミュージック」という単語も、古代ギリシャ語で文芸を意味する言葉「ムーシケー」に由来する。そして、ムーシケーを司る九人の女神が「ムーサ(ミューズ)」である。

引用:『音楽の進化史』

 

ここでは、古代ギリシャ人ほど、

音楽を大切にし、楽しみ、音楽を

聖なるものとして崇めた人はいなかった

と説かれている。

 

音楽に言及した古代ギリシャ人の思想は

次回に譲るとして、

古代ギリシャ人の文化、

音楽がどんなものであったのか。

・古代ギリシャ人は、音楽を芸術であると同時に科学でもあると考えていた。そのため、音楽の成り立ちに関する精緻な理論を構築し、音楽の背後に存在する法則を見つけようとした。

・音楽を学べばより良い人間になれると信じていた。より寛容で、気高い人間になれると考えた。

 

古代ギリシャでは、

音楽は芸術であると同時に科学であり、

調和(ハルモニア)を司る法則であり、

”天球の音楽”といわれる思弁的音楽を、

ピュタゴラスをはじめとした数学者、

そしてソクラテス、プラトン、

アリストテレスなどの哲学者が語っていた。

そして、音楽はまた儀式に欠かせないものであった。

古代ギリシャにおいて音楽は、儀式の欠かせない要素となっていた。一世紀から三世紀頃の人とされるアリステイデース・コインティリアーノスは、当時のギリシャ人の生活についてこのように書いている。「人が集まって何かをする時、そこに音楽がない、ということはおよそあり得ない。神に捧げ物をするときには、伴奏付きで聖歌が歌われるし、街で何かめでたいことがあってお祝いをする時にも音楽は欠かせない。戦争で軍隊が行進する時にも、秩序を保ち、兵士を鼓舞するために音楽が演奏される。帆を立てて船を出す時、船を漕ぐ時、何か難しい手作業をする時、音楽による励ましがあれば、仕事の負担が軽くなったように感じられる」

引用:『音楽の進化史』

古代ギリシャでは、

アテナ神に捧げられたパンアテナイア祭や、

デュオニーソス神に捧げられたディオニューシア祭、

オリンピックの発祥となったオリュンピア大祭など

すべて神々に捧げるために、儀式が行われていたのだ。

 

そして、古代ギリシャでは歌のコンテストや、

演劇を生み出し、ミュージカルの原型も作っていた。

・歌のコンテストが開催されていた。コンテストで優勝すれば賞金や賞品を手にできるため、大勢の人がコンテスト優勝を目指して音楽家として活動していた。

・ヨーロッパ流の演劇というものを生み出したのが古代ギリシャ人であるということだ。ミュージカルの原型も彼らが作った。

古代ギリシャ人にとって音楽(ムーシケー)とは本来、

「詩」・「舞踊」・「音楽」が統合した

形を示すものであった。

 

最後に、古代ギリシャ人は楽器も数多く発明した。

・古代ギリシャ人がオルガンを発明した。発明したのは、紀元前三世紀の科学者、発明家、クテシビオスである。このクテシビオスが発明した「水オルガン」は、タンクに入った水の圧力でパイプに空気を通す原理で音を出した。

・ギリシャ人が作り出した楽器で、とくに愛用された楽器はアウロスという。これは今日のオーボエに似た楽器と言われている。

・ギリシャ人が最も多く用いた弦楽器は、キタラである。キタラは長い長い弦楽器発展史の、ひとつの先祖ともいえる楽器である。キタラは 7弦のリュラーが職業用に変化したものである。民衆楽器として使われたより単純な「リュラー」とは違って、キタラーは主として演奏専門の楽人が使用した。

冒頭で紹介したヘルメスの竪琴(リュラ―)をはじめ、

古代ギリシャ人がオルガンを発明した

ということも驚きである。

 

ハンナ・アーレントは

古代ギリシャの政治を理想としたが、

楽器の発明は神からの贈り物といわれるように、

音楽を聖なるものとして崇め、

音楽を愛し楽しんだ古代ギリシャの文化・音楽もまた、

私たちが目指す理想型の一つなのかもしれない。

 

 

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