遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
年末から忙しくなかなかブログが書けませんでしたが、
また2019年もその時に感じていることを中心に、
書いていきたいと思います。
今日は、2018年6月に公開された映画『羊と鋼の森』を紹介したいと思います。
私は映画はよく観るのですが、この映画『羊と鋼の森』は、
今まで観たなかでも特別な感動と気づきが得られた映画となりました。
まずは予告編をご覧ください。
まず、この映画の音楽と音の繊細さ、森に象徴される自然のイメージ、
最小限に抑えられたセリフと雪国の空気の感覚がたまらなく好きでした。
物語自体は、ある調律師が先輩や調律先のピアノがある家の姉妹と、
心のふれあいをしながら成長するストーリーで、平凡といえば平凡な物語です。
そういう、誰にでもありそうな日常でありながら、心の動きや繊細な感覚を、
ピアノの音と自然を通して美しく描く、
その映像美と音楽の描き方に惚れました。
興味がある方、お時間のある方は、公開特別番組も観てみてください。
聴くところによると、上白石姉妹は、半年間猛特訓して、
本当にピアノを連弾で引いているそうです!凄いですね!
橋本光二郎監督のインタビューを観たのですが、
この映画はCGなどは極力使わずに、
アナログでいこうと決めていたと言っていました。
このアナログの温かみ、ピアノを弾く姉妹の心が伝わってくるような音、
自然のイメージと共に曲を奏でているようで、
CGバリバリのハリウッド映画の大作とはまた違う、
一つの理想が見えたかなという気持ちになりました。
主人公の外村(山崎賢人)が、ピアノを調律した音を聴いたときに、
森のイメージが浮かんでくるシーン、あのシーンはすごく好きなシーンです。
私もクラシックの名曲を聴いていた時に、
何度か景色が見えることがありましたが、
音楽の調和の音程に心を合わせると、
何か見えてくるものがあるのかなと感じさせるようなシーンでした。
『音の神秘』という書籍には、次のように書かれています。
「霊性を獲得するとは、全宇宙が一つの交響曲だとはっきり理解することです。
その中では、個々人が一つの音となり、その人の幸せは宇宙のハーモニーと完全に同調することにあるのです。」(P.120)
『音の神秘』ハズラト・イナーヤト・ハーン著 (スーフィズムと音楽)
「あらゆる民族、国家、階級、国民は、一つの和音を基にした音楽の調べのようなもので、そこでは主音にあたる共通の関心事が一つのハーモニーの絆の中に、とても多くの人たちを引きとどめています。
生命の研究によって、スーフィーはそのハーモニーの本性を学んだり、実践したりします。
彼は自己、他者、宇宙、そして無限とのハーモニーを確立します。
彼は自分を他者と同一視し、いわば他のいっさいの存在の中におのれを見るのです。」(P.155)
『音の神秘』ハズラト・イナーヤト・ハーン著 (スーフィズムと音楽)
音楽の調べ、音の調和(ハーモニー)には、
霊性を向上させる秘密があるようです。
全宇宙が一つの交響曲であり、
私たち一人ひとりもまた一つの心の波動、すなわち音を奏でています。
その音が、大宇宙の法則や自然の法則と同調してぴったりあった時、
霊性が高まり、心のうちに森のイメージが浮かぶようなことが
あるのかもしれません。
音楽の霊的な可能性を、今後も探究していきたいものです。
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