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文化芸術創造都市構想と日本のブランド価値の最大化ー世界中の芸術家やアーティストが集う都市

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今日は、文化経済戦略について探究してみたいと思う。

 

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日本のブランド価値の最大化について

 

先日、とある学会で内閣参事官の方の

「文化経済戦略」についての講話を

聴く機会に恵まれた。

 

この日参加するまでよく知らなかったのだが、

2017年12月27日に内閣官房および文化庁が発表した、

クールジャパン戦略のアップデートにあたる

文化戦略で、各省庁の連携による特別チームにより

策定された戦略ということだった。

 

以下に全体像のPDFをご覧いただきたい。

文化経済戦略の全体像

 

戦略の概要では、

国・地方自治体・企業・個人が

文化への戦略的投資を拡大

文化を起点に産業等他分野と連携した

創造的活動によって新たな価値を創出

その新たな価値が文化に再投資され

持続的な発展に繋がる好循環を構築

と謳われ、文化の価値を再認識し、

日本を文化大国にしていこうという

意気込みは感じられた。

 

クールジャパン戦略が

成功したのかということについては

賛否両論あるだろうが、

果たして国がどこまで有機的に

文化産業を活性化できるのだろうか。

 

文化の経済価値を高め、

経済を活性化させようという趣旨は分かるが、

そもそも文化の定義が曖昧であって、

クールジャパン戦略が上手くいかなかったのも

文化の定義が曖昧なまま国の補助金で

コンテンツ産業を盛り上げようとしたのが

原因ではないかという意見もあった。

 

様々な意見があるとは思うが、

私が個人的に興味を持ったのは

重要な6つの視点のなかの4番目、

”双方向の国際展開を通じた

日本のブランド価値の最大化”

である。

文化経済戦略の本文には以下のように書かれている。

 

4.双方向の国際展開を通じた

日本のブランド価値の最大化

これまで、クールジャパン戦略における

有力な文化芸術資源である映画・アニメ

・マンガ・ゲームといったコンテンツや

伝統工芸品、日本食、ファッション等

をはじめ、国際的にも高く評価されて

いるオペラやバレエ、音楽公演等の

舞台芸術など、海外から注目されている

我が国の文化芸術資源を活用した

海外市場への情報発信・展開に

取り組んできたところである。

今後は、これらの取組を一層推進する

とともに、2020 年に訪日外国人旅行者

数 4,000 万人、さらに 2030 年に

6,000 万人とすることも見据え、

世界の視点で日本の文化を捉える取組や、

国際発信の基盤となる劇場・音楽堂等の

機能強化を図る取組など、

世界の文化や芸術家等が日本の社会や

市場に集う「双方向の国際展開」を

拡大する視点が重要である。(中略)

これらにより、我が国のブランド価値を

最大化してソフトパワーを一層強化し、

文化芸術立国としての国際的な

プレゼンス向上に資するよう、

外国人の視点も取り入れた戦略的な

国際発信や文化外交等を

推進することにより、

我が国のブランド力向上と

経済成長につなげていく必要がある。

引用:文化経済戦略 P.10

 

世界に根付く日本の文化は

まだまだ限られたイメージしかなく、

富士山、忍者、芸者、寿司、切腹、武士道、漫画

というキーワードで日本を捉えてしまう

外国人も少なくないと思う。

 

ぜひとも本当に政府が国を挙げて、

”世界の文化や芸術家等が日本の社会や

市場に集う「双方向の国際展開」を拡大する”

取り組みを実現していただきたい。

 

基本的に政府が経済に

あまり介入しないほうが経済は発展すると思うが、

規制緩和や企業ができない部分はぜひやるべきだろう。

 

文化芸術創造都市構想に必要なもの

 

その一つとして国にぜひやって頂きたいのが、

都市計画だ。

 

これまで日本では、伝統文化を保護し、保存していく

護りの部分をメインにしてきたのだろうが、

これからの日本は、

日本の精神と伝統文化の良いところを活かし、

新しい文化を創っていく必要があるのではないだろうか。

 

中国の深センのようなハイテクIT都市は、

世界中から今注目が集まっている。

 

日本としても文化芸術創造都市構想を立て、

日本のある地域に世界中の芸術家やアーティスト、

クリエーターが集う都市ができれば、

世界中から人材も企業も集まってくる

のではないだろうか。

そのための都市計画、規制緩和や優遇措置など、

経済特区のような仕組みをこそ期待したい。

(追記)

2023年に文化庁が京都に移転するが、

文化庁が文化芸術創造都市推進事業として実施している。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/chiho/creative_city/pdf/h22_hokokusho.pdf

 

『新ビジネス革命』のなかで、

次のように書かれている。

 

  • 文化都市とはどういう都市であるかというと、まず学園が集まっているというようなことが大事。

  • 学園が集まっていて、その様々な芸術活動が行われている。こういう環境が大事。

  • かなり風光明媚なところである必要がある。

  • 文化都市のあり方としては、政治都市、あるいは経済都市との空間的な距離を置くということ。

  • 文化の独立ということを一つ考える。

そして、文化都市として可能性があるところの候補として、

  • 奈良
  • 北陸(金沢)
  • 四国(高松、愛媛)

という案も挙がっている。

 

文化を経済的にお金に換える仕組みだけではなく、

日本の精神文化、大和心や調和の心、

佇まいの美しさなど、

日本が世界に発信できる文化を

研究していきながら、

日本から生まれる新しい文化の

価値を高めて行く方向に

進んでいくことが大事ではないだろうか。

 

経済大国から伸び悩む日本は、

昭和時代の高度成長期の考え方を転換し、

文化大国へのシフトする取り組みが急務である。

 

日本の政府は、ぜひとも日本の未来ビジョンを

長期スパンで策定し、国民が夢を描けるような

明確なメッセージを出していただきたい。

 

文化芸術立国への取り組みが

日本を再び甦らせ、

日本が誇る精神文化が、

世界の人々にも認められる日が来ることを望みます。

 

 

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ありおん

Aoide Production代表。”文化の創りかた”ブログ管理人。 Vyond、Premiere proで動画制作|HP制作|楽曲制作|ブログ|新しい文化をカタチに!仕事依頼はAoideProductionホームページをご覧ください。

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