今日は、大学教育における国際競争力について探究してみたい。
まずは、有料記事で申し訳ないが、
NewPicksの動画を紹介したい。
【動画】日本人は、沖縄に集まる「秘密の科学者たち」を知らない
ここで紹介されている沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、
2011年の設立からわずか8年で、
質が高い論文の割合が多い研究機関世界第9位、
ダントツの日本1位となっているという動画&記事であった。
ちなみに東京大学は40位。
このOISTは、ノーベル賞級の教授を何人も引っ張ってきて
優秀な科学者が「やりたいこと」を自由にやれる環境&研究費を提供。
学部がないことで、様々な分野の研究室がズラリと並び、
学際的な雰囲気を醸し出している。
外国人教員が6割で、学生に日本人はほとんどいない!?とのこと。
しかし沖縄は「日本」である。
日本の大学院大学であるOISTが、質の高い論文というランキングで
世界第9位までランクインしたということは朗報であろう。
そしてこの記事では、OISTの教授に取材し、
日本のアカデミズムがなぜ競争力がないのか、について
最大の問題は、若い助教授、准教授といった人々が、教授の「傘の下」で研究をしているという「構造」にある。
(中略)
国の研究力を上げるには、できるだけ早いうちから、若い科学者たちに「独立性」を持って研究をしてもらう必要がある。
と説いている。
ここまで長々と紹介してきたが、
何が言いたいかというと、
わずか8年でここまでのレベルに高めたということは、
お金(莫大な)と一流の教授としがらみのない教育環境があれば、
他の学校でも可能なのではないだろうか。
やはり、中国の精華大学の記事を読んだ際も思ったのだが、
まず第一に、学校教育の高みをつくるのは一人の名物教授であろう。
世界標準の実力と見識を持つ情熱ある名物教授がいて、
その教授が自由に研究できて成果を出せる環境(資金含む)があれば、
その教授に学びたい学生が世界中から集い、
おのずと大学のレベルが上がっていくのだろう。
そして第二に、新設大学や歴史の浅い大学は、
しがらみがないという意味ではやりやすい。
世界標準の考え方で若い研究者にも”独立性”ある研究を任せ、
国際的な学会などで発表する機会を増やすように働きかける。
そして第三に、これが一番ネックでもある資金の部分であるが、
国からの研究費予算に頼らない仕組みづくりこそ、
必要ではないだろうか。
研究した技術をもとにしたテックベンチャーなど、
事業化や事業提携など資金を確保する仕組みを創り出すべきだ。
他大学にはない独自性を持ち、研究成果が優秀であれば、
研究開発の将来性に投資したいと思う企業が増えるかもしれない。
まず一つの分野で抜きんでた業績を出す個人が出ることで、
相乗効果をもたらし、大学全体のレベルが上がっていくのだ。
厳しい現実はあれど、理想の大学教育のビジョンを描き、
その方向に力を合わせることこそ、重要だと考える。
日本の国の未来に必要なのは、
有為なる人材であり、
その人材は教育によって創られる。
教養を身につけ徳ある人材を育て、
国際競争力があり
日本の国家成長に貢献できる大学教育こそ、
必要ではないだろうか。
現在の文科省には、
現在の日本に必要な大学を
しっかりと見定めていただきたいと感じる次第である。
(冒頭写真)提供元:OIST
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